失われた古文書関連: Black Gate

公式サイトで“Black Gate”が掲示されています。そして、既に広田剣の公式Facebookでは翻訳がアップされていますので、是非ご覧くださいませ。https://www.facebook.com/broadsword.hirota.ken/posts/2790070261268907


私の方でも翻訳を始めていたので、その記録として本記事に残します。細かな部分で公式の訳との自分の拙い翻訳に違いがあります。公式の訳に学びながら、自身の翻訳精度を高めていければ、と思う背景からの今回の投稿となります。

 

10/19/2020

ブラックゲート by EM Malachi


ソーサリアの太陽の廻りの軌道上を周回している異世界より新鮮なエネルギーを注入されたかのように、地上から仰ぎ見る空は様々な色調を帯びた渦のようでした。8つの柱から発せられる魔法の焦点は、呪文石(ルーン)で縁取られたブラックロックの巨大な板、これがブラックデートですが、に向けられていました。


フェローシップ軍は、全力で、時には絶望を感じつつ、戦い続けました。ブラックゲートは親玉バトリンが約束した全てでした。その計画の失敗は、カルト集団を構成する者達の死、或いは投獄を意味していました。ブリタニアに挑戦を続けるカルトの集団は孤立しているのではなく、フェローシップの影響を受けた勢力群と連携しており、それらがブリタニアと対峙している状況でした。

 

ブリタニア軍の勢力はフェローシップ軍のそれと比較するとはるかに小さいものでした。しかも、フェローシップ軍との対決の場は最後の最後で発見された為に、船団を送る十分な時間もありませんでした。マナを毒されて弱体化した魔術師達は、病の床から立ち上がり、その魔法を駆使して可能な限り多くの戦闘員を動員しようとしましたが。


デュプレは額の汗を拭きながら、この状況を分析しました。ファイアー島の火山から降り注ぐ灰によって、空気は熱く苛酷なものになっていました。スカラ・レンジャーとZhahのガーゴイルたちは敵陣に向けて様々な攻撃を仕掛けました。オーク達の突撃に対してはブレート武装をしたパラディン達が壁のように立ちはだかりました。神秘魔法や構成呪文魔法を使う者達は、エレメント達と対峙して、お互いが消耗する迄死力を尽くして魔法を戦わせました。


戦いが始まったとき、9番目のブラックロックの柱は崩壊していましたが、うそつきドルイドのバトリンが巨大なデーモンに変えました。バトリンは無敵ではなかったのですが、デュプレ軍の主力の殆どはこのフェローシップの指導者に焦点を当てなければなりませんでした。

 

ブリタニア軍とフェローシップ軍の直接対決はブラックゲートが開く時間を遅らせる事に繋がりました。魔法が暗い表面にインクのように溜まっているかの如く、それはあたかも偉大な何かがその場所に到達したかのように見えました。

 

デュプレは彼の背後を見ました。魔法使い達は、ブラックゲートに対抗する為のアーティファクトを携えて来ましたが、彼らは戦場で囚われてしまった。あと一歩でデュプレに届けられたというのに。デュプレは手に持った彼の剣を見つめました。その剣は、デーモンのアルカディオンによって再鍛されたブラックロックブレードでした。そして、どのような選択がなされたか?


デュプレは、ゲートを守備するカルト達の槍が自らに突き刺さる事は気にも留めず、ブラックゲートに突撃しました。そのパラディンは、残った体力の全てを注入してブラックゲートにその剣を叩きつけました。異次元へのドアが爆発する前に発せられたブラックロックの魔法が炸裂する轟音に戦場の誰もが動きを止めました。

 

爆発で発生した粉塵がようやく収まった時..ブラックゲートとフェローシップ軍の前線が崩れました。しかし、トリンシックの息子はそこにはもういませんでした。

デュプレは消えてしまったのです。

 

EOD