2021/8/25(水)首長会ツアーフォローアップ関連、難破船の船内に残されていた船長日誌詳細を記します。各日誌はスクロール型。スクロール上の文書の切り張りキャプチャは読み難いので書き起こしたという次第です。
【航海情報】
船名: アララト号
出航地:トリンシック
目的地: ブリタニア各都市
目的: 2週間の予定で各都市の酒場に酒を届ける
乗員: 83名
航路:トリンシック→バッカニアーズ・デン→オクロー→→(難破)
【航海日誌】
※ 日誌なのに日付無しは仕様のようです。
日誌:1
- 出港前日:
「陸の暮らしはもうウンザリだ。もう数週間もアララト号はトリンシックの港にいる。
船の修理は順調と機関長から報告あり。予定通り出航できそうだ。」
- 出航日:
「待ちかねたぜ!夜明け、ちょうどトランメルとフェルッカが水平線の下に沈んだ頃にアララト号は出航した。これから14日間、ブリタニア中の酒場に酒を届けてまわるのさ。」
「シルバージョン一味の出没報告があるのが気がかりだ。部下の報告では、襲撃されても船と荷を守る準備ができているそうだが、アレに太刀打ちできると考えているならバカにも程がある。信頼できる上級船員と俺で徹夜で警戒するしかねぇだろう。」
「その上級船員とは次の通りだ。副船長 ボイド・カークパトリック、警備部門長ロジャーズ・カブ、士気及び補給担当 ギャリティ・サミュエルズ」
「83名の乗船を確認」
- 4日後:
「トリンシックを経って4日。今のところ海も天候も穏やかだ。」
「バッカニアーズデン付近のシルバージョン出没報告が次々と届く。いつもの通商路ではこの先は危険と思われるので、通常航路よりも南を通り、サーペントピラーの南を抜ける事にした。多少遅れが生じるが、仕方あるまい。」
「乗員の士気は依然高いと報告あり。」
日誌:2
- 一日後:
「この半日ばかり天候が荒れてきた。南緯のこの付近なら比較的穏やかな天候を期待できるものだが、今日は違うらしい。航海士はアララト号をオクロー島の南に向けたが、それでも北と南が逆転したかのような天気だ。乗員達はピリピリしていると報告があった。この天気同様、珍しい事だ。」
- その日の夕方:
「気候は当面変わりそうにない。普段通り、上級船員と共に塩漬け豚とコーンの煮込みの夕食を取った。出航前のベイクトデライトのドーナツをギャリティが手配していたお陰で楽しめたが、お陰で噛むのがちょっとつらくなっちまった。あいつは良き上級船員であり、良き友だ。俺たちの長年にわたる友情が無ければ、あいつの苦しみに気がついてやれなかったろう。あいつは友人だが、俺には乗員に対する責任の方が大きい。出航直前のあの不幸な日々、これが並みの男だったら海の仕事は無理だ。だがギャリティは違う。プロ根性がある。しかし彼の事は気にかけておこう。」
- 翌朝:
「水平線から日が顔をのぞかせた丁度その時、アララト号はサーペントピラーの傍を通過した。並み名から突き出しとぐろを巻く姿には驚嘆させられる。不可思議な天候はまだ続いている。」
日誌:3
- 正午:
「風はかなり強くなってきたが、おかげでアララト号の速度も上がったことは歓迎せねばなるまい。」
「サーペントピラーのせいで不安になっている乗員がいると聞いた。あんなのは単なる船乗りの伝説だ。海の上でいっぱしの働きをする男なら、誰だってあの柱にまつわる不幸と災難の物語を尾ヒレつけまくって話せるもんさ。そんな与太話をめぐって乗員の間でひと悶着あったそうだ。」
「問題は直ちに処理したので、心配ご無用とカブが報告してきた。同じ船に乗ったことはなかったが、船長たちの間でも評判が高ったので乗船させた男だ。勇敢さを示す武勇伝を持つ男・・まったく、クラーケンと格闘できる人間がいるとはな!」
日誌:4
- その日の夕方:
「この付近でこんな天候に見舞われるとはな。報告によると、我々の現在地はオクローの西海岸付近。風は吹き抜け、海はその割には穏やかだ。ズキズキと頭痛がするので、さっさと寝る事にしよう。夜の監視はカークパトリック副船長が行う。」
- 翌々日の午後:
「マズイことになった。昨日の朝、激しい船の揺れでベッドから放り出された。俺の航海人生で初めて見る大渦にカークパトリックだけが立ち向かっている。こいつは管理能力は良いが、船員としては役立たずだ。奴が巡回して戻ってくると航路を大きく外れていたらしい。」
「この目で見たんじゃなければ到底信じないところだが・・・この渦は・・アララト号をずたずたにしやがった。その後しばらくして俺も甲板に投げ出され・・そこから俺も乗組員たちもあまり記憶がない。」
「アララト号は形をとどめてはいたものの、航行不能状態だった。外装板は破損し、帆は引き裂かれていた。甲板は破片だらけだ。もし俺に分別ってものがなかったら、「俺たちは海底にいるぞ」なんていっていたかもな。」
「ブーツの上までうずもれるほどの砂地だった。だが、俺はまるでブリタニアの海岸にいるかのように行動でき・・海洋生物さえも俺たちの周りでらくらく動き回っているようだ。」
「乗員にも被害はあった。上級船員は全員おり、72名の所在を確認したと報告してきた。休息と食事をとり、俺は探検隊を率いる事にした。ここからは太陽も月も見えない。」
日誌:5
- 探検隊の帰還後:
「アララト号を本格的に点検すると、大きな外装亀裂が見つかり、竜骨の大半は砂に埋もれていることが判った。救助の望みはあれど、アララト号の修復は無理だ。明らかに状況は厳しい。」
「俺と探検隊が戻ってから、1ダースの乗員の行方が判らなくなった。砂の下から奇妙な音、船体近くから肉のはじける音が聞こえるという。」
「俺に判ることはたった一つ、この未知の墓場から抜け出る方法はないという事だけだ。だが興味深いことに、少し滑り落ちた時に不思議な宝石を見つけた。危機的状況でお宝のニオイがすれば、野郎どもがなにをするかはよく判っている。」
「自室に戻ってからこの神秘的な宝石を調べた。何かの多面結晶のようだ。中央の不透明以外は完全に透き通っている。こいつの正体をもっと調べるまで、誰にも秘密にしておこう。」
日誌:6
- 翌日:
「上級船員の態度がますます気に食わなくなってきた。厳しい状況に晒された事が無いのか、あいつらは。上級どころかただの船員として人生はラム酒と富が全てでも思っているらしい。ハッ!ちがう、ちがう・・何もわかっちゃいねぇ。必要なのは積極性、判断力、理解力・・そう、リーダーシップってやつだよ。あいつらは持ち合わせていないがな。俺にはわかっていたさ。あいつらを連れてきたのは間違いだった。乗組員も浮かれている・・臆病なバカ者の集団め。」
「この付近にはカニのような姿の弱い生き物が沢山いるようだ。あの肉はウマい。」
- それからしばらく時間が経過した後:
「やっぱりその程度だったか、お前は。ギャリティが俺の足元でメソメソ泣き出しやがった。トリンシックに残した田舎娘の事をグタグタ言いやがる。とっととアドベンチャー日用品店"The Adventurers Supplies"の小娘と駆け落ちしておけば良かったんだよ。間抜け!それをなんだ、今になってシクシクメソメソしやがって!ガキかお前は!ハッ! このバカが!お前なんぞに部下を任せんじゃなかったぜ。」
「俺の乗組員たち! あいつらは俺の部下だ、俺を尊敬しているんだ!」
- その少し後:
「ロジャースはギャリティみたいなことはねぇだろうな?なんだと・・やめろロジャース・・クラーケンと素手で戦った男ロジャース・・その証となる傷を持つ男ロジャース!頼むからこれ以上バカが増えないでくれ!簡単な命令もきけねぇのか?」
「俺に断りもなく配給用カニ肉を食っている奴らがいるぞ。おい、こんなことありえねぇだろう?許可なく「俺の」カニ肉を食っているだぞ!絶対に許せねぇ。ちくしょう、俺はロジャースに命じたはずだぞ。そう、確かに命じた。ロジャースは俺の命令に・・従わなかったんだ。あの野郎!」
※ トリンシック市内にはアドベンチャー日用品店"The Adventurers Supplies"がありませんでした。他の街のようですが、該ロケーションをご存知の方がいらっしゃいましたら、ご教示下さい。
日誌:7
- その少し後:
「やっぱりか。ハッ!頼れる我が友カークパトリックも他の奴らと同じく臆病者になりやがったか!困難とは何か、部下どもはまるで判っちゃいないんだ。俺なんか無人島で2週間、ヤシの葉と腐ったジャガイモ1袋だけで生き延びたこともあるんだぜ。ここについてから何日経ったと思っている。たった2日だぞ?なのにカークパトリックときたら、こいつらをしっかり統率しようともしやしねぇ。まったく使える副船長さんだよ!」
- 数時間後:
「少しマシになった。俺と、俺のもの以外何もない。キラキラ、ピカピカ、すべてが静かだ。俺たちだけだ。永遠に。俺たちだけ。あいつらにはお前を渡さねぇ、絶対に。」
- 一連の記述の最後:
「時は訪れ、去っていく。やって来てはまた去っていく。もう心配ない、みんないなくなった。ハ、ハ!俺たちだけだ、永遠に。ずっと永遠に・・。」
「※ ここからは意味不明な言葉ばかりが書かれている・・・※」
/EOD